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何か面白いことないかな~と今日もただお散歩のように人生歩いてるだけの私の独り言。


by tekuteku0220
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はじめての救急車~

時には子供が親より先に体験することもいろいろあるもので、
うちでは3年くらい前、長男がひっくりかえって頭に怪我して、
それからつい先月、次女が自損事故で怪我して、
救急車に乗ったことがあるのですが、
親の私はおかげさまで未経験でした。
が、
先週金曜日、ついに救急車初体験!
といっても走行距離、100mちょっとくらい。
しかも私は至って元気~。
実はこれはパートで働いてる病院の地震対策訓練で、
トリアージ訓練っていうのの模擬患者役で~す。
トリアージっていうのは災害なんかで怪我人がたくさん出た時に、
DMAT(災害派遣医療チーム)が症状とか緊急性を判断して
搬送や治療の優先順位をつけること。
他にも調理室から出火との想定で、
消火や患者さんの避難誘導の訓練等してたようですが、
私はトリアージのほうの患者さん役ということで、
訓練の始まるだいぶ前から集合場所になっていた公用車の車庫へ。
そこでこの日いろんなパターンの怪我人に扮する42名にメイクがほどこされます。
そこへ行ってからカメラ持ってこなかったのを後悔したのですが、
このメイクがけっこうリアルなのですよ~。
汚れてもいい服装してきてといわれてましたが、
男の人たちなんかは本当にリアルにシャツやズボンも破られて流血させられてました。
腕が切断された人はリアルな断面のひじまでの腕をつけて、
落とされたひじから先の腕を持ってました。どひゃ。
頭がぱっくり割れてるカツラ(これがなぜかアフロとパンチパーマの間みたいな毛質!)
をつけさせられてる女性もいたり。
私も一応側頭部、胸部、腰部打撲になってましたが、
女性だからということで胸と腰の打撲メイクは免除、
右のコメカミあたりを紫に塗られただけでした。
そして、一人一人に怪我の程度やバイタルサイン、演技内容が書かれた紙が配られているので、
みんな怪我人になりきって「痛いよ~」とか「助けてくれ」とか訴えるのです。
これもまたリアル。
なぜかというと、
どうも、あとから何人かに演技賞みたいなのが例年与えられるらしいのです。
なんですと!?
と戸惑う私。
なぜかというと、
私は先に書いたように側頭部に出血のない打撲だけの一見軽症メイクでしたが、
実は脊髄損傷で意識はあるけど全く動けない人なのでした。
う~ん、最高に演技してるのに、人から見たら、ただブルーシートの上に寝転がってるだけの人なんだわ・・・。
そう、想定は地震で横転した車内に閉じ込められた人で、
現場に駆けつけたDMATによって識別、
私は赤(色で優先度が分けられてて、まあまあ急いでくれるほう)。
最初に死んでる役の人形(よく人工呼吸なんかの練習で無数の人に唇を奪われてるあの人形)
と、頭や首から流血してる重症の人が運ばれて、
私と先に書いた頭ぱっくりカツラの女性が次の救急車で運ばれました。
救急車の中なんて、自分がもし本当に運ばれることになった時には
観察する余裕ないわけだから、この機会によく見とこうと思っていたのに、
まずブルーシートに運び出されて救急車に乗せられる前に
バックボードってやつにぐりぐりに縛りつけられちゃいました。
しかも最初に何かヘルメットのごっついのみたいなので
頭を固定されてしまい、視界も狭い狭い。
救急車の中も、病院玄関から入って救命センターへ運ばれる間も
天井と、のぞきこんで「名前はいえますか?」とか聞いてくる人の顔しか見えませんでした。
平日の午後で普通の本当の患者さんもいらっしゃる時間なので、
朝から館内放送で訓練ですと何度も告知していたけれど、
一般の方たち、どんな顔して見てるだろ~?なんてことも全然わかりませんでした~。
脊髄損傷で四肢麻痺の疑いでICU行きとなって、
途中の廊下まで運ばれたところでご苦労様、もういいですよ、となりました。
訓練だから、これで固定をはずされて、
起き上がって帰ることができるのだけど、
ほんとにいつ災害があるかわからない、
その時、ほんとにこんな怪我をしてしまったら、
もうその瞬間から一生動けなくなっちゃうんだな、
救命センターで本物のお医者さんにあれこれ判断されてる時に
ふとそんなこと思ったら、本当に悲しくなってきてしまって、
質問に答える声なんかも力なくか細くなってしまいました。
案外これはリアルな演技だったんじゃないかと
自分じゃ思いますが、
やっぱり人から見たらただじっとしてるだけだもんな~。
取れた腕を持って「腕がとれちゃったよ~」って言ってるおばさまにはかなわないさ、うん。
by tekuteku0220 | 2008-11-10 01:27 | 仕事のこと